人生コンサルティング

  • 結局こういうことを伝統的に(曲がりなりにも)やってきた職業って、「宗教家」なのではないかと思う。
  • ただしそれが現代においてどのように機能しているかは別問題で、ここはひとつ通常のビジネスの枠組みで考えてみることが生産的だろう。
  • しかし企業側、つまり供給者側がこれをトータルで行うのは無理ではないか。企業と生活者の間に立って、前者のプロダクト・サービスを組み合わせて後者に消費行動を提案し、後者のニーズを吸い上げて前者に商品化を提案する、中間プレイヤーがその役割を担うべきだと思う。
  • イフコンサルティングって言葉は生命保険の分野ですでに使われているようだ。それはそれで皮肉な話だ。
  • 保険とか、資金運用とか、キャリアデザインとか、健康管理とか、メンタルケアとか、個別の分野では個人向けのコンサルティングやカウンセリングがビジネスとして成り立っている。しかしトータルな生活、トータルな人生を対象にしたものは私の知る限り存在しないようだ。
  • それに、上記ビジネスは、基本的に企業寄りで、企業に対する逆提案とか、企業活動のコントロールみたいなことはあんまりしてなさそう。というかできなそう。消費者団体とかは別かな。
  • カウンセラーにしても、社会の現状にどうクライアントを適応させるかって話で、クライアントが生きやすいソーシャルデザインを社会に提案するという機能はあまり果たしてなさそうだ(そもそもそういう動機があるのかどうかはよくわからない)。
  • いずれにしてもシングルプレイヤーが担うには大きすぎる問題で、(言い古された言葉だけど)「集合知」をうまく引き出せるようなインタラクティブなシステム設計が必要なんだろうな。
  • 意外とアマゾンとか楽天が将来的にその役割を担ったりして。それもなんか嫌だな。「この商品を買った人は将来この大学に進んで、このような方と結婚されています。」とかアドバイスされたりして。